2023.4.6 share

Q1審査を通して得た気づき

審査全体のムードとして、FUNでポジティブな施策、心を明るくしてくれる施策、課題に対して誠実で肯定的な姿勢が求められていました。また、グローバルなインサイトに基づく事例だけでなく、ローカルなものも評価しようという傾向があり、スパイクス・カンヌの事務局からも、欧米だけでない多様なアイデアを共有したいという意志を感じました。ローカルな事例こそ、どうすればその背景にある文脈を含めて理解されるかを考え、出品や受賞が増えるといいと思います。引き続きテクノロジーを活用した受賞作も多く、テクノロジーとアイデアは、どちらが欠けても成り立たない関係になっています。
担当したSocial&Influencer部門に関しては、あるアイデアが好意的に受け止められるだけでなく、ブランドの外にいるユーザーやプラットフォーム上のクリエイターたちの創造性までインスパイアできたかという点が重要性を増していると感じました。

Q2審査の中で印象に残った施策



①CHATPAT

「Chatpat」は、「ストリートチルドレンを支援する団体への募金を集める」という課題に対して、どこまでもポジティブにアプローチしているところが審査員からの支持を集めました。表現の楽しさはもちろんですが、募金を集める相手として、個人ではなくブランドのアカウントを巻き込んだ点も非常にクレバーだったと思います。



②#BRINGBACK2011

グランプリの「#BringBack2011」も、人を巻き込む力を持った施策でした。迷信やゲン担ぎを信じるというインドのインサイトとグローバルブランドが握手したのも素晴らしい。



③#CIMARESTORE

日本の事例では、シルバーを受賞した「#CIMARESTORE」が、各国の審査員から熱いラブコールを集めていたのが印象的でした。ディーラーの行動が一つのツイートにつながり、そのツイートを元にブランドが動いたという流れが非常にソーシャル的です。また、古いものを活用することで最新の技術力を示すというアイデアも評価されていました。