Q1審査を通して得た気づき
まず冒頭にあげたいのが、今年の応募作品の質の高さですね。
ここ例年に比べてもリージョン的にレベルがかなり上がっていると感じました。
ショートリストに絞る際に審査員同士でかなり苦労しました。
また過去のコロナ前からBranded Contents要素の高いショートフィルムが多く締めていたのですが、今年はアウトプットに多様性を感じており、どこかで同じものや似たものを制作しても、埋もれてしまうという認識がクライアント側含めて感じてもらえているように気がしました。
定例の感動ものショートから、昔ながらの30秒CM、ヒューモアからアバンギャルドな今っぽい表現、様々な演出方法が見られました。
これはとてもいい傾向だと思っております。
なので、質の向上もそうですが、今後のアジア・パシフィックの広告が楽しみでしょうがないと思います。
Q2審査の中で印象に残った施策
①THOSE THAT FOLLOW – SHOT ON IPHONE 13 PRO
まず個人的に一番印象に残ったのはShot on iPhone(タイ)のThose That Followsですね。
今まで過去のShot on iPhoneはかなり似ている傾向にありました。
感動的な話に、有名な監督を起用して、王道的な演出をする。
正直ストーリーを変えただけで、似たり寄ったりだったんですよね。
ですが、今回は若干ホラー的に演出でした、カメラワークから断然近くて、とても緊張感あふれるショートだったので、とても目を引きました。編集もとても上手でした。
②VOCUMENT#1 “WHERE FILM DIRECTOR JOE ODAGIRI STANDS.”
次には日本の作品で VOCUMENT#1 “WHERE FILM DIRECTOR JOE ODAGIRI STANDS.” ですかね。
Bronze止まりになってしまったのですが、正直どう良くすればメダルを取れたのかと皆でディスカッションになるほど、歪な物でした。
皆の評価が高かったのに、Silverではない、全く新しいものに見えたんですね。
なのでBronzeでしたが、かなり強いブロンズで広告祭がまだ追いついてない領域なのかも知れませんね。尺はちょっと長すぎましたが、笑
③THE RELUCTANT SHANTY
最後にThe Reluctant Shantyですね。
まずキャスティングと音楽がかなり強かったです。
個人的には絵作りが綺麗すぎたので、もうちょっとラフにするか、もっとワザとステージ寄りにするかした方がもっと色々とメダルが取れた作品だと思います。
特にこの音楽の使い方はよく、昔の船乗りの海に出たいと言う有名楽曲を改変して、詩を難民に置き換えて、最後に皆が海に出たいわけではないという締め方はかなり、落とし所が良かったですね。
キャスティングももちろん実際の難民者を選んでいます。